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- 遠赤外線低温乾燥機のご紹介
木材の乾燥方法というと短時間で大量に水分を抜くことができる「高温乾燥」が主流となっています。しかし、80~230℃の熱で乾燥させる高温乾燥の場合、木材の細胞を破壊して水分を抜き出すため、細胞内に含まれる天然の木精(油脂分・防虫成分・防腐成分など)も一緒に排出してしまうというデメリットがありました。
また、高温乾燥された木材は天然乾燥と比較して変色(淡色・濃色)や粘りの低下、硬化、防腐性・防虫性の低下が発生し、見た目の色ツヤや香りが損なわれてしまいます。さらに、細胞が破壊されてスポンジのような構造になってしまうことから、乾燥後にも雨水などが浸入しやすくなる、いわゆる「もどり」という含水率の上昇が起きてしまいます。
高温乾燥が木材本来の機能低下を招くことを理解し、変質に対応するために床下や屋根まわり、外構部、屋外などの使用環境に応じて、表面塗装や焼き入れなどの表面処理や防腐・防虫剤の含浸処理を行われているかもしれません。しかし、一方ではそこまで手間をかけるのが難しく変質への対策をとれていない方もいらっしゃるかと思います。
MITOMIは、上記のような高温乾燥が抱える課題を解決するために「遠赤外線低温乾燥機」を開発いたしました。当社の遠赤外線ヒーター技術と遠赤外線放射材技術を活用し、安価で効果的に乾燥を行える機器です。
遠赤外線による低温乾燥の手法は、木材から水分を絞り取るのではなく、たとえるなら低室温で遠赤外線を当てながら「木材に気持ちよく汗をかいてもらう」ようなイメージです。低温乾燥を行えば、残留してほしい木精を細胞内に留め、木材本来の良さを保った加工材を生産できます。
- 稼働中の乾燥機を使用して、
有名社寺などの重要文化財の修繕材料として出荷された実績があります。 - 従来の天然乾燥や高温乾燥と比較して、
生産された乾燥木材の外部応力に対する強度が110~135%向上します。
堅くて粘り強い木材となるので、ネジやクギの保持性に優れます。 - 40~45℃の輻射主体乾燥なので過乾燥しにくく、
含水率の異なる材や、異なる樹種を同時に投庫・混載することが可能です。 - 高温乾燥と比較して、乾燥スケジュールの管理が非常に容易です。
さらに管理・メンテナンスが非常に簡便です。 - 乾燥機を使用した材料は加工性に富んでいます。
非常に刃の入りが良く、切削時のチップも発生しにくいです。
また、乾燥応力や残留応力の残存が少ないので、
加工後のあばれやくるいも発生しにくくなります。
- 低含水率
- 木材の導管の水分を抜き、細胞を破壊せずに水分を浸透圧蒸散させ、乾燥後の含水率の戻りを大幅に減少させます。天然木の防腐性もほとんど損ないません。
- 割れ・そりがほぼない
- 遠赤外線による低温乾燥は、45℃以下の熱で木材の細胞を破壊せずに水分子の水素結合を解き、水分を蒸散させます。それにより、そりや割れの原因となる含水率の偏水を防ぎます。
ランニングコスト
乾燥機の種類 | ランニングコスト |
---|---|
高温乾燥機 | およそ10,000円/m3 |
一般的な低温乾燥機 | およそ6,000~8,000円/m3 |
遠赤外線低温乾燥機 | およそ2,000円/m3 |
イニシャルコスト
乾燥機の種類 | イニシャルコスト |
---|---|
高温乾燥機 | 80万円~/m³ |
一般的な低温乾燥機 | 40万円~/m³ |
遠赤外線低温乾燥機 | 20万円~/m³ |
木材外観について
低温乾燥なら、高温乾燥で失われてしまう木材本来の色ツヤや香りを損ないません。
※ただし、香りが強く残るため、木のニオイが苦手な人には向きません。
高寿命性
天然の木精(防腐性・油脂分・防虫性)が保たれるため、高寿命です。
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